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夕日撮影

 9月某日 仕事関係の知人から写真撮影の依頼を受けた。海岸沿いの夕日で特徴ある岩をからめてほしいらしい。チラシやWeb Pageの背景に使いたいとのことだが、時期的に岩と夕日の位置関係が良くない。ましてや、台風の接近が知らされる頃に、撮影どころではない。おまけに締め切り日が近い。なんとしても断りたいと思ったが、普段お世話になっていることと、以前、使わなくなったカメラを2台も貰ったことがあるので、快く引き受けてしまった。天候のことは十分言い訳になるので、作品の出来が良くなくても納得してくれるだろう。
 カメラをそうそう毎日は持っていないので、この日は状況を確認するためだけに現場に赴いた。この頃の日没は17時過ぎ、終業時刻になるやいなや車に飛び乗った。やはりイメージしたとおり、ものになるわけがない。つくづく引き受けたことを悔やんだ。ファイル 163-1.jpg
 翌日も日没が近づくにつれ西の空を何度も確認した。とりあえず撮ってみようと昨日の場所から10m程北寄りの場所で三脚出してカメラをセットした。諸々の儀式が終わった頃、まさかの雲が切れ、晴れ間に太陽がオレンジレッドに変わり、雰囲気が良くなってきた。どのみち作品ではなく背景なので、不本意ではあるが何度かシャッターを切った。急いでコンパクトフラッシュとリーダーを持って依頼者のもとへ届けた。コンデジのそれとは違い、なかなか気に入ったようで、何度も何度もお礼を言われ、少々こそばい気分で、帰宅した。
 今まで撮り溜めた写真もある程度のストックはあるが、依頼者の希望となると皆無に等しい。