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食品撮影

 先月中旬。一緒に撮影旅行などに出かけたこともある友人から写真撮影の依頼を受けた。勤務先が主催するあるイベントで出される伝承料理を撮って欲しいとのこと。
 そもそも山岳写真家を自称し、風景を得意とする私にとって、ブツ撮りはあまりやったことがない。それにその写真をカレンダーなどに使用するというのだが、ただ料理が写っているだけのカレンダーを誰が1ヶ月も耐えられるだろうか。その企画自体の是非を含め丁重に断った。
 ところが、1ヶ月程経って再度依頼の連絡が入った。家人も世話になっていることもあり無碍には断れないので、大きな不安はあるものの元来の性格が故、了承してしまった。幸い、オークション出品の他、ブツファイル 165-2.jpg撮りには興味はあり、ソフトボックスやスタンド類の機材は所有している。少々古いがレフ板もある。今までに1度だけ馴染みの旅館の料理を撮ったことがあるが、相当大がかりな機材でやった割には結果が芳しくなかった。まさかクリップオンのストロボ一発焚いて撮るわけにもいかないだろうが状況によっては仕方がない。撮影ブースはどうなっているのか、40品目くらいあると聞いているが、時間は足りるだろうか。イベントは日に日に迫ってきているのに、まだ現場の状況が分かっていないので、最低限の準備しかできないでいた。
 結局、何ら対応策もあまりしないまま当日を迎えてしまった。ある程度環境を想定して現場入りしたら、外光と照明が意外と強く、持ち込んだ照明類は無用かと思われた。アシスタントは依頼者側で用意をしてくれいたのだが、初対面では何かと指示ができない。ましてや、撮影のイロハも知らないときている。手早く準備を済ませたが、外光がえらく気になる。今さら撮影ブースを変えろとか、暗幕引けとかはいえない。不本意ながら撮影に取りかかった。問題ファイル 165-3.jpgは、料理の提供者が張り切っているのだろう、料理を塗り物のお椀や光沢のある器に盛っている。目で見て食す分にはそれはそれで趣があるのだけれども、こちらとしては余計な反射を取り切れない。また、伝承というだけあって、彩りが悪く、黒っぽいものが多い。ある意味常套といえるハイキーでは、質感や立体感が失われる。若干アンダー気味で撮ると"しずる感"が全くない。中でも難儀したのが真っ白なカブの漬け物みたいなものだ。プラス1の露出補正でもくすんで写る。せめて鷹の爪や柚を散りばめてくれたらよかったのに。とにかく1品1品にかけられる時間が少ない。次から次と運び込まれる料理に圧倒された。
 どうにか全品を撮り終えたが、はたして使用できる写真はどれくらいあるのだろうか。ファイル 165-1.jpg
ところで、Kazu Boardに載っている食品の写真は、携帯もしくはコンデジであまり意識せずに撮っている。特に光源の確認、ホワイトバランス、露出補正も何もかもがメチャクチャだ。Homeで載せているカメラの写真にしてもそうだ。ある程度だが知識としてはあるし、これではいけないとは思っているが、撮り直したりその都度鼻につくパフォーマンスはしたくない。もし、オークションにでも出品するなら、頑張って撮りたい。